社長の見解

【倒産事例】水産物卸のケース

平成14年に法人を設立した水産物卸業者である有限会社K商事ですが、令和2年12月までに事業停止となり、自己破産申請の準備に入りました。

 

有限会社K商事は水産物卸業者として知られている会社で、全国各地の水産物卸業者や飲食店に向けた販路を築きあげています。

 

アラスカ・ロシアを産地とした冷凍ガニを主力とし、イクラ・ウニ・サケなどの水産物販売を手掛けたことで業容拡大に成功。令和元年8月期には年間売上高を約25億円で計上していました。

 

しかし売上の約8割を占めていた主力の取引先が令和2年7月に破産手続き開始決定を受けてしまったことで、多額の焦げ付きが発生することとなり資金繰りはひっ迫した状態に。

 

金融機関からの借入金についても、返済のリスケジュール支援を受け何とか事業を継続していたものの、それが信用不安拡大につながってしまい先行きの見通しは厳しくなる一方。結果として見通しが立たず、負債を約6億6千万円抱え今回の手続きに至ったようです。

 

一度目の緊急事態宣言が発令されてから、水産物の仕入高は前年同月比で5割未満に落ち込んだ仲卸が半数になるなど、鮮魚を取り扱う仲卸は厳しい状況に置かれることとなりました。

 

それに加え、飲食店や旅館業なども時短営業や営業自粛の波を受けることとなり、キャンセルなどが相次ぎカニや魚の価格が低下するなど問題が発生することとなってしまったようです。

 

それに加え、今回有限会社K商事では取引金融機関に融資の返済額を減額してもらうリスケジュールを相談していますが、本来この銀行返済のリスケは一般的な手続きの1つです。

 

資金繰りが厳しくなり、返済ができなくなってからすぐにリスケしたとしても、経営改善が進んで正常化すればまた融資を受けることはできるようになります。

 

実際、返済ができなくなったのにリスケ手続きをせず放置していれば、返済を延滞している状況となり金融事故として扱われます。

 

リスケをすれば返済スケジュールを変更してもらうことはできても、すでに借入れているお金を返済できない状態を示すため、追加融資はのぞめません。

 

別の金融機関やノンバンクなどで新規の融資も受けることができない状態となるため、資金調達にさらに困窮する状況となってしまうことは目に見えています。

 

新型コロナ関連の融資の場合には、リスケ中の会社でも受けることができるケースもあるようですが、あくまでも例外的なケースであり通常では新規融資は厳しくなります。

 

さらに取引先が、契約相手企業の信用力に問題はないか、調査会社に与信を依頼してしまえば信用不安情報が流れることとなってしまい取引にも支障をきたすことになるでしょう。

 

切羽詰まった状態で借入金の返済資金がなく、銀行にリスケを相談することは場合によっては自らの首を絞めることになることもあるということです。

 

このようなときには、お金を借りず信用情報を汚さない資金調達の方法を選び、手元の資金を増やし返済に充てるといった方法も選べます。

 

資金調達の手法は融資だけではありません。状況やタイミング、目的によって選ぶ手段を間違えてしまうと、それまで順調だった企業でも倒産に至ってしまうことがあると留意しておくべきでしょう。

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